写真は南備讃瀬戸大橋で,支間長(橋脚の間の長さ)が1,100mもある大きな吊り橋です.
吊り橋は,上部に張ったケーブルで橋全体の重量を支えるように作られています.
この吊り橋のように,自動車や鉄道が通れるような重量の大きい吊り橋では,
ケーブルは放物線に近い形を描くことが知られています.
吊り橋の形状を数学的に扱う際,2種類のモデルが考えられます.
橋の床が水平でケーブルや吊材の重量が床の重量に比べてに無視できるような場合には,ケーブル形状は放物線になります. | 橋全体を1本の鎖のように考える事ができる場合には懸垂曲線になります. |
上記2モデルに関する,力学的な詳しい考察はこちらをご覧ください. |
吊り橋のケーブルは橋の重量を支える要の役割を果たしています.
明石海峡大橋は,支間長が1,990mもあり,それを支えるケーブルの直径は1.1mにもなります.
このように実際の吊り橋ではケーブルの重量も大きく,ケーブルの形状は,放物線と懸垂曲線の間の形状になっているそうです.