丸い折り紙−なぜ−
折り紙の円周が点 A と重なるように折り返すとき,円周上の点で点 A と
重なる点を Q とすれば,折り目をつけるということは,
点 A と円周上の点 Q の垂直二等分線を引くことになります.
ところで,楕円には,
楕円上の任意の点を P ,焦点を F1 , F2
,また,点 P における接線を ST とすれば,
- PF1 + PF2 = 一定
- F1PS = F2PT
という性質があります.この2つの性質から,
「線分 F2P の延長上に,PF1 = PQ
を満たすように点 Q をとれば,接線 ST は線分F1Q の垂直二等分線である.
また,線分 F2Q の長さは一定である」
ことがわかります.
以上のことから,
「丸い折り紙の周囲を点 A に重ねる」
ということは,
「点 A と円の中心を焦点とする楕円の接線を引く」
ことになっているのです.