1 座標のスケールと放物線の係数
2 背景写真を拡大縮小する
3.データファイルのDownload
噴水の写真をGRAPESんの背景に貼り付けて,噴水のカーブが放物線であるのを確認する。楽しい作業であり,授業で使えば生徒も喜ぶだろう。座標原点を噴水の頂点に重ねると,放物線の方程式は
y = ax2 になるのが確認できる。ここで,係数aの値には,どのような意味があるのだろうか。
結論から言うと,aの値には元の噴水の性質を示すどんな意味も含まれていない。一般にGRAPESの背景に曲線の写真を貼り付けて,その曲線にぴったり重なるようにGRAPESで曲線を描くとき,その方程式は座標軸の位置とスケールに依存する。
スケールと言うのは座標の目盛り幅のことである。ここで話題にしている噴水では,噴水の頂点に座標原点を重ねるので,座標軸の位置は固定されている。だから,座標のスケールだけが問題になる。
元のスケール | スケールを2倍にした |
そこで放物線について座標スケールを変えるとどうなるかを調べてみよう。 例えば,座標スケールを2倍にとる(つまり,目盛り2を1にする)と,同じ位置の点でも座標 ( x , y ) は ( 2x , 2y ) になる。そこで新しい座標を ( X , Y ) とすれば,x = 2X , y = 2Y が成り立つ。これを放物線の方程式 y = ax2 に代入して Y = 2aX2 を得る。つまり, 放物線では,スケールの変換 → 2次の係数の変化 である。 |
このように,噴水を与える放物線の2次の係数は座標のスケールに依存することがわかる。一方,座標スケールを変えると,同じ方程式のグラフであれば,相似形に拡大したり縮小したりする。このことから,係数の異なる放物線は相似であるという結論を得る。
これは,元の写真を2倍に拡大した写真 funsui_L.jpg
を背景にして放物線を重ねた。 方程式は,y = -0.075 x2 である。 |
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これは,元の写真 funsui_M.jpg を背景にして放物線を重ねた。 方程式は,y = -0.15 x2 である。 |
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これは,元の写真を1/2倍に縮小した写真 funsui_S.jpg
を背景にして放物線を重ねた。 方程式は,y = -0.3 x2 である。 |