これは,斜めに投げ上げたときの物体の軌跡と考えることができます。
初速の大きさをv ,投げ上げる角度をθ とすれば,
投げてからt 秒後の物体の位置は,
x =(v cosθ)t ,y=-(g/2) t2 + (v sinθ)t + h
で表されます。ここに,gは重力加速度でhは投げ上げた地点の高さです。
物理が苦手な方のために説明すると,もし,地球に重力がないとすると,投げたボールはまっすぐに進みますから,
x =(v cosθ)t ,y=(v sinθ)t + h
となります。そこに,地球の重力による落下分である
-(g/2) t2 を加えたのが最初の式です。(参照:GRAPESファイル 0501.gps)
ここから t を消去すると,
y = -(g /2v2cos2θ)x2 + (tanθ)x + h
となります。(参照:GRAPESファイル 0502.gps)
ここで,
k = -g /2v2 ,a = tanθ
とおくと,
y = -k (1+a2)x2 + a x + h
を得ます。(参照:GRAPESファイル 0503.gps)
例えば,プロ野球のピッチャーなみの秒速40m(時速144Km)で投げ上げるとすると,
k = -9.8 /(2×402)
となります。最も遠くへとどくのは,θ=45°のときなので,
a = tan45°= 1
となります。
関数の入力方法や使い方についてのごく簡単な説明はこれからも本文で行いますが,詳しくは説明できません。ある程度の説明は,GRAPES起動後にメニューから
[ヘルプ]→[HTMLマニュアル]
で見ることができますが,丁寧な説明が必要な方には,次の文献をお勧めします。
「GRAPESパーフェクトガイド」友田勝久著(文英堂)
これの初版本の原稿の一部をPDFにしたものを用意しました。ご覧下さい。
関数のグラフ(関数,パラメータ,残像)(PDF330KB)
グラフを整える(領域と目盛)(PDF320KB)