FAQ 皆様から寄せられた質問をまとめてみました.
全般について
関数について
グラフについて
「音」について
その他
解凍方法−DownLoadしたけれど...
- 最新のGRAPESは自己解凍ファイルです.DownLoad後ダブルクリックして実行すると"GRAPES"フォルダーが作成され,その中にファイルが展開されます.GRAPESフォルダーはどこに作成しても,あるいは移動しても構いません.
- GRAPESを実行するには,GRAPESフォルダーの中にある"grapes.exe"をダブルクリックします.
画面表示色について
- 8bitColor(256色)では,残像をはじめとしてGRAPES本来の色を表現することができません.
- 16BitColor以上で使ってください.
- GRAPES6.16以前では32BitColorを避けるように薦めていましたが,6.20以降ではそのような必要はありません.
自然対数と常用対数
対数関数は,log(底,真数)
の形式で記述します.
- 底を省略した場合,常用対数もしくは自然対数を表します.初期状態では自然対数です.
- 常用対数への切り替えは,メニューバーから[編集|オプション]を選び[関数]タグをクリックして行います.
- 自然対数としてLn(x)も使えます.ただし,関数電卓のボタンにはないので,キーボードから入力してください.
弧度法と度数法
- GRAPESの初期状態は弧度法です.三角関数と逆三角関数はラジアンを単位とします.
- 度数法への切り替えは,メニューバーから[編集|オプション]を選び[関数]タグをクリックして行います.
- この切り替えに伴って,三角関数と逆三角関数は再計算されます.
度数法で三角関数のグラフを描く
- メニューバーの[編集|オプション](もしくは領域[パレット]の[オプション])から,オプションウィンドウを表示し[標準設定]グループから[度数法]を選びます.
初期状態の変更
- メニュバーの[編集|環境設定|今の状態を規定値に]選ぶと,現在作業中の状態が保存されます.ウィンドウの位置や大きさも保存されます.
- 使用例:
度数法で三角関数のグラフを描くときのために,度数法に切りかえて,領域を-100<
x <100 , -2< y <2 などとして,[編集|環境設定|今の状態を規定値に]を実行する.
軌跡を描くには
- 軌跡を一気に描くには,曲線エリアで,x,yの式をパラメータで記述し,パラメータの範囲を設定します.
- パラメータを用いて点を定義し,ついでパラメータを動かして描くこともできます.
線分の色や太さを変えるには
- 線分の上で右クリックすると,連結図形のプロパティーが表示されるので,変更することができます.
- あるいは,ツールバーのボタン
を押すと連結図形エリアが表示されるので,連結図形エリアの該当線分をクリックすると連結図形のプロパティーが表示されます.
2つ以上の領域の共通部分を描くには
- 「(x2+y2<4) and (x+y<0)」などとします.(この機能は,Ver5.90から加わりました.)
- ユーザーズマニュアルの不等式の領域をご覧下さい.
陰関数のグラフで正しく表示されないものがある.
- 関数をf(x,y)とするとき,f(x,y)=0となる点を見つけるのに,左辺の符号の変化するところを探しています.したがって,tanや分数関数などのように,関数値の符号は変化するが値は0にはならない(すなわち不連続)という場合に,本来ありえない境界線を描画してしまいます.
- 連続関数で使用してください.
例: x = 1/y ならば,xy = 1 とします.
陰関数で極方程式を描くときの注意
- 不連続な関数を用いると,本来ありえない境界線を描くことがあります.連続関数で使用してください.
例:r = 1/(1-2cosθ) であれば,r (1-2cosθ)
= 1 とします.
- 陰関数を用いて極方程式を記述する場合,偏角θはx軸正の部分をまたぐときに不連続に変化します.このため,関数によっては,x軸正の部分で正しく表示されない場合があります.
- 動径 r は非負の値しかとることはできません.どうしても,負の動径を描きたいのであれば,例えば,r=f
(θ) ならば,r=f (θ) と -r=f (θ-π) の2つのグラフを描くようにします.
定義域を示す垂直の帯を表示したい
2つの方法があります.
- 基本図形の垂直線を利用する.(右図)
下記の不等式の利用に比べて,表示は極めて高速です.
- 基本図形の垂直線で x=a とします.
- このとき,幅を b-a とします.
- 領域色やハッチングパターンを選択します.
- 不等式の領域を利用する.
- 陰関数で a≦x≦b などとします.
領域は斜線などのハッチングパターンで表示されます.
三角形や四角形を描くには
- まず頂点を描きます.(基本図形の点や円の中心)
- 線分を描く要領で,頂点のうちの2点を結びます.
- 連結図形のプロパティ画面で,残りの頂点を加えます.
円と直線の交点は2つあるが,「交点」関数でどのように表現するのか
- 2点A,Bを通る直線と,中心C,半径rの円の交点は,交点(A,B,C,r)です。
- もうひとつの交点は,交点(B,A,C,r) あるいは
交点(A,B,C,-r) で与えられます。
円の接点は2つあるが,「接点」関数でどのように表現するのか
- 点Pから,中心C,半径rの円へ引いた接線の接点は,接点(P,C,r)です。
- もうひとつの接点は,接点(P,C,-r) で与えられます。
音を出すにはどうすればよいのか
音を出すには,スクリプトのplayコマンドを使います。
例として,440Hzの正弦波を2秒間出すための手順を記載します。
- メモエリアの編集ボタン
をクリックします。
メモウィンドウが開きますから,[スクリプト]タグをクリックします。
- Play(t, 0, 2, sin880Pit) と書き込み,[OK]ボタンをクリックします。
メモエリアに[Play(t, 0, 2, sin880Pit)]というボタンができているので,それをクリックします。
詳しくは,スクリプトのPlayコマンドの説明をご覧下さい。
波形を与える関数の詳しい書き方
Playコマンドの書式は,Play(変数,開始秒,終了秒,関数)です。
- 変数は,時刻を表すための変数で,単位は秒です。
- 変数には,GRAPESで利用可能なパラメータと"x"が使えます。
- 変数に"x"を使う場合,波形関数として
陽関数y1 などをそのまま利用することができます。例えば,y1
= sin880Pix のとき,Play(x, 0, 2, y1) とすることができます。
- 開始秒が 0 以外の値の場合,音を出すまでに時間待ちをするのではありません。
例えば,Play(t, 3, 5, f(t)) とした場合,t=3
から t=5 までの2秒間演奏します。これをBASIC風に書くと次のような感じです。
for t = 3 to 5 step 1/SamplingRate
f(t) を計算して量子化する
next
- ステレオ演奏をするには,Play(変数,開始秒,終了秒,(Left関数,
Right関数)) とします。
例えば,左から440Hz, 右から441Hzの正弦波を2秒間出すには,
Play( t , 0 , 2 , (sin880Pit , sin882Pit))
- ここでの(Left関数, Right関数)はベクトルデータを意味しています。したがって,
f(x) = (sin880Pix, sin882Pix) とユーザー関数で定義した後,
Play(t, 0, 2, f(t))
としても,同じ結果が得られます。
音を保存するには
- 保存できる音は,Playコマンドを用いて演奏した最後の音です。
- データパネルのメニューで[ファイル|音の保存]を選ぶことで,waveファイル形式で保存することができます。
- Playコマンドが連続しているときには,演算速度の速いパソコンの場合,演奏順序が乱れることがあります。
- この場合,PlayAfterコマンドですべてのデータを作成した後,Playコマンドで実行します。
次のようにして書き換えます。
- PlayコマンドをすべてPlayAfterに書き換え,
- 最後のPlayAfterコマンドの次に"Play"だけの行を挿入します。
グラフエリアに式を表示いたいが...
- メモや基本図形の「ラベル」を用いて任意の文字列を表示することができます.
- 文字種は,半角文字の場合には"TimesNewRoman"で,全角文字のときには"MSP明朝"で表示されます.
- 数式や式の値の表示も可能です.
- ラベルのフォントサイズは,メモリ文字サイズに連動しています.
パラメータを使った関数式の係数を,数値で表示するには
例えば,y=ax+b について,a= 2 , b= 3 のとき
y=2x+3 と表示させるには,
- メモウィンドウを開き,
- {y = !{a}x+!{b}} と書きます.(半角文字で書いてください)
これでOKです.メモにはそのときのパラメータの値で,関数が表示されます.
- 表示させる式が6次以下の多項式であれば,?{式}
とすれば,表示されます.
例えば,上の例であれば,{y =}?{ax+b} となります.
画面上に自由に点を打つには
画面上の任意の位置に点を打ち,それを自由に動かして,残像を残す方法を説明します.
- グラフ表示エリア上の点を打ちたい位置で右クリックして,[点を打つ]を選びます.
(以下,この点が"P"であるとします.)
- 基本図形の"P"の位置をクリックして,"P"のプロパティーを表示し,残像を残すようにします.(このとき,点の色や大きさも変えられます)
- グラフ表示エリアで点"P"をマウスでドラッグします.
点"P"は移動し,移動した後は残像となって残ります.
描いたグラフをワープロなど他のソフトに貼り付けるには
描いたグラフをクリップボードににコピーし,それをワープロに貼り付けます.
- まず,グラフをコピーします.これには次の2つの方法があります.
- データパネルのツールバーにあるコピーボタンをクリックする.
- グラフウィンドウで右クリックしてポップアップメニューを表示して,「コピー」を選ぶ.
- ジャギー(ギザギザ)のない,高品位なグラフを貼り付けることができます.
データパネルのコピーボタン横の▼ボタンをクリックして[グラフ(高品位)]または[グラフ(B/W)]をクリックすると,グラフがぎざぎざのないベクトルデータとしてコピーされます.
- 次に,ワープロの貼り付けたい位置にカーソルを(あるいはマウスカーソルを)移動し,「貼り付け」ます.
「貼り付け」の作業は,普通,[編集]メニューから行います.貼り付け方およびその後の作業に関しては,利用ソフトのマニュアルをご覧ください.
グラフが印刷されない.
プリンタ(特にレーザープリンタ)によっては,高品位印刷時にグラフが印刷されないことがあります.
プリンタによって症状や解決法が異なりますが,次の方法を試してみてください.
- 全てのグラフを黒で描く.(高品位印刷(B/W)を選ぶ)
- プリンタ設定で,プリンタの印刷モードをイメージモードにする.
- プリンタ設定で,プリンタのグレ-スケールの設定を濃くしてみる.
コピーしたとき点線や破線の角が丸くなる
- 端点の形状は「丸」
と「平」
から選択できます.ディフォルトは「丸」ですが,変更はオプションウィンドウの[グラフ]で行います.
- 「平」にした場合,GRAPESからの印刷には反映されますが,windowsのバージョンによっては,コピー&ペーストで他のソフトに貼り付けを行うとなぜか丸くなってしまいます.(windowsの仕様か?原因不明)
このような場合,ワープロ等へ貼り付ける場合,最初から「丸」にしておく方がきれいです.
以前に作ったスクリプトが動かなくなった
GRAPESのバージョンアップによる変更のために動かなくなったと思われます.
下記の変更に注意して書き直してください.
- パラメータの増減幅を示す変数Stepは使えなくなりました.(Ver6.00以降)
6.00からはパラメータごとの増減幅になったために,Stepは変数ではなく,パラメータごとの増減幅を取得する関数になりました.
- パラメータの増減幅を取得するには,Step(パラメータ)
とします.
- パラメータの増減幅への代入はできなくなりました.
- On Step change は使えなくなりました.
- 基本図形や曲線の座標を表す変数(Px,Py,Qxなど)は廃止しました.(Ver6.20以降)
- On Px,Py change は無効になります.On P chage
に書き換えてください.
- "Px"は,点を表す関数"P"と属性関数".x"を用いて,"P.x"で代用してください.
なお,互換性維持のため,"Px"は"P.x"として実行されます.
また,P.xへの代入も可能です.
- 関数の大文字小文字の区別が厳密になりました.(Ver6.20以降)
以前に作ったファイルを読み込むことができない
6.22以降のバージョンのGRAPESでは,5.60以降のものしか読み込むことができません。
古いファイルを,新しいGRAPESで利用するには,
これで,6.16の形式に変換されます。
GRAPESで作ったファイルや画像の著作権
GRAPESを使って作った画像やファイルの著作権は,それを作った方に属します.利用に関して,私の許可を得る必要はありません.